郭林新気功協会 前代表 萬田靖武
(2010年の 三心会 会報 (ホームページの記録)から抜粋)
2010年は、郭林先生生誕100年にあたり、北京抗癌楽園では盛大な記念行事が行われました。 ここで、郭林先生について数回に亘り書いてみたいと思います。
郭林先生は気功の天才教育を受けた大気功家でしたが、癌にかかり6回の手術の末に、あと数ヶ月と言うところに追い込まれました。 郭林先生はそれまでの気功に無力を感じて、西洋医学の本から、苦労して「癌は酸素に弱い」と言うことを見つけました。
そして、中国に伝わる220もの呼吸法の中から「風呼吸」と言う酸素を沢山吸う呼吸法を見つけたのです。
しかしこの「風呼吸」は危険な呼吸法と言われ、使ってはいけないとされていました。 郭林先生は、これを使って血を吐いたり、心臓を悪くしたり、散々な目に遭いました。
しかし、苦労を重ねてこれを安全なものにして、癌だけを殺し、健康な細胞は逆に活性化する3つの安全策を打ち立てたのです。
その3つの安全策とは、
① 静かに優しく呼吸すること。
② 歩きながら呼吸すること。
③ 休みを重視すること。
と言う気功の手順を採用することでした。
こうして郭林先生は、自らの重篤な進行癌を克服し、人間全てに生まれた時から本来備わっている自然治癒力を覚醒させて、自分の力で癌を克服する郭林新気功を創り上げたのです。
しかし、郭林先生が人を深く感動させるのは、自ら癌を克服した経験を、同じ癌で悩む人々に伝え分かち合う使命感と強い愛の心でした。
この心が多くの人に染みとおり、人から人に伝えられて国境を越え、日本の講師の皆さんにも脈々と受け継がれているのです。
私達が最初に郭林新気功を習った中国の特級気功師具本芸先生は新劇の女優でしたが、手遅れの乳癌になりました。
彼女はある日公園で絶望した放心状態で歌曲「花売り娘」を何度も歌っていました。 と突然「娘さん、あなたの歌声はとても魅力的です。」と声を掛けられました。
「でも、これ以上歌い続けてはいけませんよ。」 具本芸さんは反発してますます大きな声で歌いました。 声を掛けた老婦人は怒りました。
「あなたの生命力はもう傷付いているのに、これ以上その様に歌い続けたければ、あなたの命はありませんよ。」 彼女は思わず歌うのを止めると、老婦人がつぶやいていました。
「私には分かりますよ。 あなたは乳腺癌に罹っています。 私たち二人は縁があるのですから、私について癌を治す気功を習いなさいよ。」 具本芸さんはびっくりすると共に、感動して試してみようかなと言う気になり、老婦人の家についてゆきました。
この老婦人が郭林先生だったのです。 郭林先生は身寄りも行きところも失っていた具本芸さんに、食べ物や着るものを与え、家で世話して、自分で創りだした新しい気功を教えたのです。
具本芸さんは命懸けでこれに取り組み、、奇跡的に回復してゆきました。 このように死の淵にいた具本芸さんは癌を見事に克服して、郭林先生の直弟子となったのです。
このように郭林先生から生きる希望を貰い、気功を教わって、癌を克服した人達は、自らの力で病気と闘う郭林先生の精神を、しっかりと受け継いでいったのです。
郭林先生の同病の人たちへの深い愛と共に、郭林新気功は大きく広がって行ったのです。
(萬田靖武)
0 件のコメント:
コメントを投稿