71歳の時数えてみたら30も登っていなかった日本百名山。よし、これを目標にしようと74歳までの4年間で76座を踏破し、一昨年秋に日本百名山登頂を果たした。その間郭林新気功にも入会し、真面目に早朝からシーシーフーを繰り返して励行していた。
山の友から、「四国のお遍路に是非行ってらっしゃいよ」と誘われたことがあった。また、愛媛県の田舎の古寺から、先祖代々の墓を何とかしてくれ、との話があった。香川県に居る友人とも会いたいな、と思ってもいた、その他に高知県の田舎に遠い親戚があるのも思い出した。そんなことがあって、去年真夏に四国88カ所札所参りに行くことになった。
本を読み、服装・装備を整え、写経や納札を書くのに2カ月を要し、7月20日飛行機で徳島に入った。1番札所からの順打ち通し歩きお遍路である。始めちょろちょろで、3泊目に泊まった民宿で「その靴じゃ駄目だよ。荷物も重すぎるよ。」と言われた。
成程、既に足は痛くてまめが出来かかっていた。値段が3分の1以下の靴を買ったらピタッと合って、足指が地面をしっかり掴む感触だ。その靴を履いていたらいつの間にか、出来そうになっていた豆が引っ込み、以後お遍路が終わるまで、足が痛くなることが一度もなく、歩き通せた。
一日平均30kmを超える歩行。次の札所まで75kmだとか、途中、家も自販機も何もないのが50kmも続く所もある。炎天下で白いコンクリートの防波堤の上を30分位歩いた時は反射光もあって実質50℃を超える所があった。じっとしていても汗が滴り落ちる。
お接待も一杯受けた。閉店したばかりの蕎麦屋さんが、また開けてそばを出してくれたところもある。しかも代金はいりませんと。
手を握らせてください、そのパワーを下さい、と強く握って来る人もいる。俺に向かって拝む人もいる。きっと「同行二人」弘法大師様を拝んでらっしゃるのだ。
一緒に歩いていいですか、と山道を一人で歩くフランス人女性と、宿で知り合った東京から矢張り一人歩き遍路をしている女性も加わり、3人で5日間ご一緒したこともあった。
歩き遍路の人は1割いるかいないか。殆んどが車で回っている。俺のような白装束で全身を覆う人は5%位。きっちり本来の作法でお参りする人は2割もいない位。時代が変わったのかなー、と思った。9月3日に高野山の奥の院にお礼参りをして「満願」達成。
お遍路で、生かさして頂いていることを実感。善意の人がこんなにも多いか、とびっくりした。癌のために自然治癒力を信じ、玄米菜食や郭林新気功など色んな努力をして来たが、もう13年も生かさせて頂いた。もういいか、と色んな事が吹っ切れた。皆さんとご一緒する時には拘りを捨て大いに楽しみたいと思う。
2018年8月1日
三心会 横浜在住 (キンゴロー)
キンゴローさん、百名山踏破、歩き遍路の達成、おめでとうございます!
返信削除一歩一歩の歩みが「満願」達成につながる、って気功の道にも通じますね。